ショーモン(読み)しょーもん(英語表記)Chaumont

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「ショーモン」の意味・わかりやすい解説

ショーモン
Chaumont, Alexandre

17世紀のフランス海軍軍人。ルイ 14世からタイ (シャム) 派遣大使に任じられ,1685年2隻の軍艦を指揮して現地に到着,タイ王プラ・ナーラーイ歓待を受けた。ショーモンは貿易およびカトリック布教についてフランスに有利な協定を結び,86年に帰国した。この年刊行された『ショーモン卿シャム宮廷遣使記』 Relation de l'ambassade de M. le chevalier de Chaumont à la cour du roi de Siam (1686) はその詳細な報告である。しかし2年後のタイ王の死により,両国国交は中断された。

ショーモン
Chaumont

フランス北東部,オートマルヌ県の県都。マルヌ川と,その支流シュイズ川の合流点に近く,マルセイユおよびスイスバーゼルからパリ,ベルギーにいたる鉄道,道路が交差する。付近で生産される穀類鉄鉱石,皮革の集散地で,皮革加工,手袋製造が行われる。 10世紀の城を中心に発達した町で,一時はシャンパーニュ伯の居城地であった。 1814年にイギリスオーストリアロシア,プロシアが,ナポレオン1世に対する同盟結成の会議 (ショーモン条約) を開いた地として知られる。 13~14世紀の教会がある。人口2万 8900 (1990) 。

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「ショーモン」の意味・わかりやすい解説

ショーモン
しょーもん
Chaumont

フランス北東部、オート・マルヌ県の県都。マルヌ川とスイズ川の合流部にあり、鉄道と道路の要衝。人口2万5996(1999)。行政および商業の中心都市で、工業は機械製造などわずかしかない。10世紀に建てられたシャンパーニュ伯爵の城の周囲に町ができたが、城は廃墟(はいきょ)となっている。サン・ジャン・バプティスト教会は13世紀に建てられ、16世紀に改修された。1814年3月、イギリス、ロシア、オーストリア、プロイセンはナポレオンを破り、ここでショーモン条約を調印した。

[大嶽幸彦]

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