プチグリ(読み)ぷちぐり(英語表記)common garden snail

日本大百科全書(ニッポニカ) 「プチグリ」の意味・わかりやすい解説

プチグリ
ぷちぐり
common garden snail
[学] Helix aspersa

軟体動物門腹足綱マイマイ科のカタツムリエスカルゴとよばれて食用にされている貝の一つで、フランスイギリスなど中西部ヨーロッパ原産であるが、現在は北アメリカオーストラリアアフリカにも伝播(でんぱ)している。殻高、殻径とも30ミリメートルぐらいで庭園などにごく普通にみられる。

[奥谷喬司]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「プチグリ」の意味・わかりやすい解説

プチグリ
Helix aspersa; petit gris; speckled escargot; brown garden snail

軟体動物門腹足綱マイマイ科。殻高 4cm,殻径 4.5cm。陸産貝類。殻は球状,やや薄いが硬く,螺塔は低い円錐形で螺層は5階,体層は大きく丸い。殻表は黄褐色の地に4~5本の黒褐色帯と多くの黒褐色斑があり,さらに全面小皺がある。殻口は丸く,外唇は広がり厚い。臍孔はない。エスカルゴに似るが,小型で薄く,明瞭な色帯と絣模様 (かすりもよう) がある。西ヨーロッパに分布するが,北アメリカ,オーストラリア,南アフリカなどにも移り,すみついている。エスカルゴとともに食用。

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世界大百科事典(旧版)内のプチグリの言及

【エスカルゴ】より

…18世紀末にはパリでも食べられるようになり,現在ではフランスのほかスペインなどでも盛んに食用にされる。 この種のほか,プチグリH.aspersa(フランス名petit‐gris)も同様に食用にされるが,やや小型で3cmくらいでまるみがある。中・西ヨーロッパにふつうに見られ,南アフリカ,オーストラリア,アメリカにも移入されている。…

※「プチグリ」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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