プトレマイス(その他表記)Ptolemais

デジタル大辞泉 「プトレマイス」の意味・読み・例文・類語

プトレマイス(Ptolemais)

リビア北東部、キレナイカ地方にある古代ギリシャの都市遺跡。ラテン語名トルメイタ名称は古代エジプトのプトレマイオス3世に由来する。紀元前6世紀に建設され、前4世紀から前3世紀にかけて商港として栄えた。神殿宮殿浴場などの遺構が見られる。また、床モザイクなどの出土品を展示する博物館がある。

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「プトレマイス」の意味・わかりやすい解説

プトレマイス
Ptolemais

北アフリカ,キレナイカ地方の古代都市。現リビアのトルメイタ。前3世紀にエジプトのプトレマイオス3世エウエルゲテスによってキレナイカはエジプトに併合され,町は彼の名にちなんでプトレマイスとなった。ヘレニズム時代を通じて大いに交易によって栄え,3世紀後半にもローマのディオクレチアヌス帝によってローマ属州の上リビアの首都とされた。 642年アラブ人によって征服され,その後 11世紀頃まで存続した。 1935年以降イタリアとアメリカの調査隊によって発掘された。

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世界大百科事典(旧版)内のプトレマイスの言及

【アッコ】より

…旧約聖書の《士師記》1章31節にはその名が現れており,その後ギリシア,ローマの東方征服に際しても重要な拠点となった。ヘレニズム時代はトレマイ(プトレマイス)とよばれ,新約聖書にはこの名で現れる。12世紀の初め,第1次十字軍が侵攻してサラーフ・アッディーンをはじめ,イスラム勢力との間に激しい争奪戦が行われたが,1191年以降100年間,パレスティナの十字軍勢力の中心地となりヨハネ騎士団がこの地を管理,壮麗な教会もつくられた。…

※「プトレマイス」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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