化学辞典 第2版 「プラズマCVD」の解説
プラズマCVD
プラズマシーブイディー
plasma chemical vapor deposition
ガラス基板などの耐熱性の低い基板上に薄膜を形成するための方法.CVD法ではガスを熱のエネルギーで分解するため,比較的高い600 ℃ 以上の温度が必要とされることが多く,基板制約が多いという欠点がある.これを解決するため,分解のエネルギーを高周波で供給し,ガスをプラズマ状態にして低温では起こらない化学反応を起こし,低温での成膜を可能にする方法.励起の周波数は13.56 MHz が多いが,電子サイクロトロン共鳴を用いた2.54 GHz も用いられる.後者の場合,プラズマ温度が高いため,基板を加熱しなくても,よい膜質が得られることが報告されている.
出典 森北出版「化学辞典(第2版)」化学辞典 第2版について 情報