サイクロトロン共鳴(読み)サイクロトロンきょうめい(英語表記)cyclotron resonance

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「サイクロトロン共鳴」の意味・わかりやすい解説

サイクロトロン共鳴
サイクロトロンきょうめい
cyclotron resonance

荷電粒子磁場中でサイクロトロン運動 (円運動) をするが,これと同じ振動数の電磁波を加えると共鳴して,電磁波のエネルギーを吸収する。この現象サイクロトロン共鳴という。プラズマ中の電子やイオン加熱に応用される。金属では電磁波が内部に侵入できないので,観測が困難であったが,1955年 M.アズベルと E.カーナーの指摘により,磁場を表面に平行に加え,マイクロ波電場をこれに垂直に加えることにより,表面の電子については観測された。金属におけるサイクロトロン共鳴をアズベル=カーナー効果という。サイクロトロン共鳴は金属や半導体のキャリアの有効質量フェルミ面の研究に応用されている。

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

今日のキーワード

お手玉

世界各地で古くから行われている遊戯の一つ。日本では,小豆,米,じゅず玉などを小袋に詰め,5~7個の袋を組として,これらを連続して空中に投げ上げ,落さないように両手または片手で取りさばき,投げ玉の数や継...

お手玉の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android