プレローグ則(読み)プレログソク

化学辞典 第2版 「プレローグ則」の解説

プレローグ則
プレログソク
Prelog rule

キラルな第二級または第三級アルコールとα-ケト酸エステルグリニャール反応において,付加反応の立体選択性を予測するための経験則.1953年にV. Prelog(プレローグ)が提案したもので,クラム則と同様な考え方にもとづく.アルコールのキラル炭素に結合した三つの置換基を大きい順からL,M,Sとしたとき,下図に示すケトエステルの有利な立体配座に対して,グリニャール試薬R2MgXが立体障害の小さいSの存在する面からカルボニル炭素を攻撃した付加体が主生成物になる.

最初のアルコールが純粋なエナンチオマーであれば,付加生成物を加水分解して得られるα-ヒドロキシカルボン酸は,普通,ラセミ体ではない.この関係を利用すると,α-ヒドロキシカルボン酸の立体化学からアルコールの絶対配置を予測することができる.

出典 森北出版「化学辞典(第2版)」化学辞典 第2版について 情報

ローマ法王ともいう。ラテン語 Papaの称号はカトリック教会首長としてのローマ司教 (教皇) 以外の司教らにも適用されていたが,1073年以後教皇専用となった。使徒ペテロの後継者としてキリスト自身の定...

教皇の用語解説を読む