山川 世界史小辞典 改訂新版 「プログレッシヴィズム」の解説
プログレッシヴィズム
Progressivism
一般に革新主義と呼び,アメリカで19世紀末から1910年代にかけてみられた改革運動ならびに政策。独占資本の支配力の増大に伴う弊害や金権政治による腐敗に対し,中産階級を中心に独占規制や社会改革をめざす世論が盛り上がり,1901年以降T.ローズヴェルト,タフト,ウィルソン諸政権のもとで改革政策が推進された。市政や州政改革もみられたが,特に連邦政府の機能の拡大強化が重視され,トラスト規制,労資関係の調停,自然保全政策,食品・薬品規制による消費者保護,銀行制度改革,労働者や農民の状態の改善などが図られた。また禁酒運動や女性参政権運動なども進展をみた。第一次世界大戦に直面し改革の気運は後退した。1930年代以降は改革派はリベラルと呼ばれるようになる。
出典 山川出版社「山川 世界史小辞典 改訂新版」山川 世界史小辞典 改訂新版について 情報