山川 世界史小辞典 改訂新版 「ローズヴェルト」の解説
ローズヴェルト(フランクリン)
Franklin Delano Roosevelt
1882~1945
アメリカの政治家,第32代大統領(在任1933~45)。1920年選挙で民主党副大統領候補として敗北,下半身麻痺を克服しニューヨーク州知事をへて32年大統領選挙で勝利。ニューディールと総称される恐慌対策に着手し,強い指導力を発揮して社会改革に成果をあげる。外交面では善隣外交を推進,第二次世界大戦に際しては連合国支援に乗り出し,日本軍の真珠湾攻撃を機に参戦,連合国陣営の指導者として首脳外交で活躍した。アメリカ史上初めて4選されたが,大戦終結直前に死去。
ローズヴェルト(セオドア)
Theodore Roosevelt
1858~1919
アメリカの政治家,第26代大統領(在任1901~09)。革新派の共和党員,ニューヨーク州知事をへて,副大統領よりマッキンリーの暗殺で大統領に昇格。内政ではトラスト規制,労資関係の調停,自然保全政策などプログレッシヴィズム(革新主義)改革政策を推進,対外面ではパナマ運河地峡の獲得,中南米への内政干渉権の主張など帝国主義的棍棒(こんぼう)政策を実施。1912年大統領選挙では革新党から改革的綱領を掲げて出馬したが敗北。
ローズヴェルト(エリナー)
Anna Eleanor Roosevelt
1884~1962
アメリカ第32代大統領F.D.ローズヴェルト夫人で,社会改革家として有名。赤十字社での奉仕活動をはじめ,夫の政治活動を支援,小児麻痺の大統領がニューディール政策をとる際,みずから遊説に出かけたり,社会福祉,人種差別撤廃運動に力を入れた。1945年の夫の死後は国連代表に任命され,世界人権宣言のとりまとめに尽力した。
出典 山川出版社「山川 世界史小辞典 改訂新版」山川 世界史小辞典 改訂新版について 情報