日本大百科全書(ニッポニカ) 「ヘンライ」の意味・わかりやすい解説 ヘンライへんらいRobert Henri(1865―1929) アメリカの画家。シンシナティに生まれる。ペンシルベニア美術学校とパリのエコール・デ・ボザールで学ぶ。19世紀末から20世紀初頭のアメリカのアカデミズムを否定的に乗り越えるため、市民生活に密着した新しい写実絵画を提唱。1908年にはスローン、グラッケンズらとジ・エイト展を開いて意識革命を行い、20世紀初期のアメリカ画壇の指導的地位についた。ベラスケス、フランス・ハルスの様式を折衷した人物画を中心に制作し、美術教育者としても精力的に活動したが、ヨーロッパ・モダニズムの衝撃を受けたあと、その影響力をしだいに失った。[桑原住雄] 出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例