20世紀西洋人名事典 の解説
ヘンリ・アーチボールド ローソン
Henry Archibald Lawson
1867 - 1922
オーストラリアの詩人,小説家。
ニュー・サウス・ウェールズ州グレンフェル生まれ。
9歳の時に病気で聴力を失い、両親も離婚、13歳以降は肉体労働で自活、独学した。1887年「ザ・ブレンティン」誌に掲載後、文筆生活に入る。1890年代の開拓地や都市の下層民の生活を暖かい目で描いた多くの短編小説を残し、多年にわたり国民作家として敬慕されるが、実生活は終始恵まれず、1903年アルコール中毒が原因で妻子と別居、孤独と貧困のうちに死亡し、州葬の礼を受ける。「散文と詩による短編集」以後の三短編集も「詩作品集」「散文作品集」(’48年)に収録。シドニー中央公園の銅像や10ドル紙幣の肖像画でもなじみ深い。
出典 日外アソシエーツ「20世紀西洋人名事典」(1995年刊)20世紀西洋人名事典について 情報