日本大百科全書(ニッポニカ) の解説
ベギエ・ド・シャンクールトア
べぎえどしゃんくーるとあ
Alexandre Émile Béguyer de Chancourtois
(1820―1886)
フランスの地質学者。理工科大学校(エコール・ポリテクニク)、鉱山学校卒業後、後者の講師となった。そこでエリー・ド・ボーモンJean-Baptiste Élie de Beaumont(1798―1874)と知り合い、影響を受け、元素の分類表(周期表)の着想を得、1862年に『地のねじ』と題して発表した。この周期表では、水素を1として、左上から縦に元素が螺旋(らせん)状に並べられ、原子量(性質番号とよばれている)が16増すごとに、縦の同列に戻ってくる仕組みになっている。しかし、元素だけでなく、いくつかの基(ラジカル)も含められ、原子量にはすべて整数が使われている。不完全な周期表といえるもので、メンデレーエフほかの先駆者となった。
[吉田 晃]
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