べくは(読み)ベクハ

デジタル大辞泉 「べくは」の意味・読み・例文・類語

べく‐は

[連語]助動詞「べし」の連用形係助詞「は」》…はずなら。…できるなら。
「詠みてむやは、詠みつ―はや言へかし」〈土佐

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「べくは」の意味・読み・例文・類語

べく‐は

  1. ( 助動詞「べし」の連用形「べく」に係助詞「は」の付いたもの )
  2. 「はずならば」「可能ならば」などの意の仮定条件を表わす。べくんば。
    1. [初出の実例]「詠みてんやは。詠みつべくははやいへかし」(出典:土左日記(935頃)承平五年一月七日)
  3. 連用法の「べく」を強調、またはとりたてて表わす。
    1. [初出の実例]「艷に好ましき事は、目につかぬ所あるに、うち頼むべくは見えず」(出典:源氏物語(1001‐14頃)帚木)

べくはの補助注記

について、「べく」を未然形、「は」を清音接続助詞とみる説もある。

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