ベショールイ(その他表記)Vesëlyi, Artëm

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「ベショールイ」の意味・わかりやすい解説

ベショールイ
Vesëlyi, Artëm

[生]1899.9.29. サマーラ
[没]1939.12.2.
ソ連の小説家。本名 Nikolai Ivanovich Kochkurov。貧しい仲仕の家に生れ,14歳のときから日雇い人夫として働いた。十月革命勃発と同時に革命を支持し,国内戦にも赤軍兵として積極的に参加。中編『火の川』 Reki ognennye (1924) ,『祖国』 Strana rodnaya (26) ,長編『血で洗われたロシア』 Rossiya krov'yu umytaya (32) で,革命と国内戦をダイナミックな文体で描いた。ラップ (ロシア・プロレタリア作家連盟) の指導者にもなったが,スターリン粛清犠牲となり,逮捕され,獄死した。

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「ベショールイ」の意味・わかりやすい解説

ベショールイ
べしょーるい
Артём Весёлый/Artyom Vesyolïy
(1899―1939)

ソ連の作家。本名コチクロフН.И.Кочкуров/N.I.Kochkurov。14歳から働き始め、鉱山学校4年を終えてから十月革命に積極的に参加し、黒海艦隊水兵になったりしながら、ボリシェビキ新聞に寄稿した。革命後はラップ(ロシア・プロレタリア作家協会)に加わり、中編『炎の河』(1924)、『祖国』(1926)、『血で洗われたロシア』(1932)などで革命と国内戦時代の民衆の自然発生的な動きを野性的な文体で描いた。粛清されたが、スターリン批判後に名誉を回復された。

[中本信幸]

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