フィンランディア(読み)ふぃんらんでぃあ(その他表記)Finlandia

デジタル大辞泉 「フィンランディア」の意味・読み・例文・類語

フィンランディア(Finlandia)

シベリウス作曲の交響詩。1899年作曲、翌年初演。帝政ロシア支配下における民衆の愛国独立運動を描く。

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

日本大百科全書(ニッポニカ) 「フィンランディア」の意味・わかりやすい解説

フィンランディア
ふぃんらんでぃあ
Finlandia

シベリウス作曲の交響詩(作品26)。帝政ロシアの支配下にあったフィンランドで、愛国独立運動の一環として1899年に上演された民族史劇につけた音楽がその原型となっている。この劇音楽からおもな部分を編出し、翌1900年にまとめられたのが『フィンランディア』で、同年パリの万国博で初演された。侵略に苦しむ民衆が闘争を通じて勝利を手にするまでを描いたこの作品は、不穏当であるとして当時のロシア官憲がその演奏を禁止するほど国民の愛国心に強く訴えた。シベリウスの作品のなかでももっともポピュラーなもので、中間部に置かれた平和を象徴する賛歌合唱曲としても広く親しまれている。

[三宅幸夫]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

百科事典マイペディア 「フィンランディア」の意味・わかりやすい解説

フィンランディア

シベリウスの交響詩。1899年に作曲され,翌年改訂。〈フィンランド頌歌(しょうか)〉の意で,ロシアの支配下にあった祖国フィンランドへの愛国心を表現した作品として知られる。1899年のヘルシンキ初演時にはタイトルはなく,翌1900年《フィンランディア》と命名。中間部の美しい旋律はフィンランドでは第2の国歌とも呼ばれ,人々に愛されている。

出典 株式会社平凡社百科事典マイペディアについて 情報

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「フィンランディア」の意味・わかりやすい解説

フィンランディア
Finlandia

フィンランドの作曲家シベリウスの交響詩 (1899) 。情熱的な祖国愛を表現した曲として有名。

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

デジタル大辞泉プラス 「フィンランディア」の解説

フィンランディア

フィンランドの作曲家ジャン・シベリウスの交響詩(1899)。原題《Finlandia》。フィンランドでは第二の国歌として親しまれている。

出典 小学館デジタル大辞泉プラスについて 情報

世界大百科事典(旧版)内のフィンランディアの言及

【シベリウス】より

…この頃の作品に管弦楽曲《レミンカイネン組曲》(1893‐95。四つの伝説曲でその第2曲が《トゥオネラの白鳥》),交響詩《フィンランディア》(1899),《交響曲第2番》(1901)があるが,結局これらの作品が彼の代表作となった。彼の創作の根底をなしたのは,精神的にも題材的にも徹底した祖国愛であった。…

※「フィンランディア」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

今日のキーワード

カイロス

宇宙事業会社スペースワンが開発した小型ロケット。固体燃料の3段式で、宇宙航空研究開発機構(JAXA)が開発を進めるイプシロンSよりもさらに小さい。スペースワンは契約から打ち上げまでの期間で世界最短を...

カイロスの用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android