家庭医学館 「ベンゾジアゼピン中毒」の解説
べんぞじあぜぴんちゅうどく【ベンゾジアゼピン中毒】
抗不安薬としても、催眠薬としても現在、使用頻度がもっとも高くなっています。
[症状]
傾眠(けいみん)(強い眠け)、構語障害、失調(からだが思うように動かない)、複視(二重に見える)、知的障害などがおこります。
血圧低下、呼吸数の減少、呼吸まひがおこることもあります。
[治療]
飲んで30分以内であれば吐(は)かせます。
飲んで2時間以内であれば初期治療(「医師が行なう中毒の初期治療」)の胃洗浄を行ないます。
そのほかの初期治療としては、吸着剤の活性炭や下剤(げざい)の使用、ベンゾジアゼピンの拮抗薬(きっこうやく)であるフルマゼニルの注射も行なわれます。
誤嚥(ごえん)の防止(気管内挿管)、呼吸の補助(酸素吸入)などの保存的治療も必要です。