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医師が行なう中毒の初期治療 いしがおこなうちゅうどくのしょきちりょう

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家庭医学館の解説

いしがおこなうちゅうどくのしょきちりょう【医師が行なう中毒の初期治療】

 医師が行なう中毒の治療には、胃洗浄(いせんじょう)、下剤(げざい)や吸着剤(きゅうちゃくざい)の使用、腸洗浄(ちょうせんじょう)、強制利尿(きょうせいりにょう)、血液浄化法(けつえきじょうかほう)、解毒薬(げどくやく)や拮抗薬(きっこうやく)の使用などがあります。中毒の種類、病状、おこってからの時間の経過などに合わせ、これらのうち、適切なものを選んで実施します。
 呼吸や血液循環の維持、不整脈(ふせいみゃく)対策、けいれん対策、体温保持、栄養管理、感染防止などを実施する集中治療だけで回復するケースもあって、中毒の治療が必要のないこともあります。
◎胃洗浄
 口から飲み込んだ中毒の原因物質を、胃から排除する治療です。
 中毒事故がおこってから4時間以内で、吸収があまり速くない物質のときに実施されるのが原則ですが、胃に長くとどまっている原因物質の場合は、中毒発生から10時間くらいたっていても行なうことがあります。
 口から胃まで管を入れ、この管から微温湯生理食塩水を注入しては回収することをくり返して、胃内の原因物質を排除します。
◎下剤と吸着剤の使用
 胃や腸内にある中毒の原因物質を吸着剤に吸着させ、肛門(こうもん)から排泄(はいせつ)させる治療です。
 吸着剤は、活性炭が用いられますが、パラコート中毒の際は、イオン交換樹脂こうかんじゅし)が用いられることがあります。
 同時に下剤も使い、原因物質をできるだけ早く排泄させるようにします。
 たいていは、胃洗浄に引き続いて行なわれます。
◎腸洗浄
 口から管を挿入し、胃と同じ方法で中毒の原因物質を排除し、腸から原因物質が吸収されるのをできるだけ防ぎます。
◎強制利尿
 腎臓(じんぞう)の尿細管(にょうさいかん)という組織は、血液を濾過(ろか)してつくられた尿の中から、からだが必要とする物質を再吸収し、血液中にもどしています。
 中毒事故の原因物質のなかには、尿細管から再吸収されるものがあります。これを防ぐのが強制利尿です。
 薬を点滴や注射で使用し、尿の水素イオン濃度を酸性かアルカリ性に傾けます。尿の水素イオン濃度をどちらにするかで再吸収が妨げられる物質が異なるのです。
◎血液浄化法
 血液中に含まれる中毒の原因物質を体外へ排除する治療です。生命に危険が迫っているか、大きな障害のおこる可能性があるときに行なわれます。
 排除する方法には、血液透析(けつえきとうせき)(人工透析)、血液灌流(けつえきかんりゅう)、血液濾過、血漿交換(けっしょうこうかん)の4つがあります。
◎解毒薬・拮抗薬の使用
 中毒の毒性をやわらげる薬剤が解毒薬・拮抗薬で、有効な中毒物質は限られています。
 原因物質複合体をつくり、毒性を発揮させなくするもの、原因物質または受容体に対抗(拮抗)し、毒性を発揮させなくするもの、中毒症状に対抗して症状を緩和するものなどがあります。
 最近では、原因物質に合致する特異抗体(とくいこうたい)をつくり、これを体内に入れて毒性を封じ込める治療も行なわれています。

出典|小学館
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それぞれの用語は執筆時点での最新のもので、常に最新の内容であることを保証するものではありません。この事典によって自己判断、自己治療をすることはお止めください。あくまで症状と病気の関係についてのおおよその知識を得るためのものとお考えください。

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