ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「ペレス・ロドリゲス」の意味・わかりやすい解説
ペレス・ロドリゲス
Pérez Rodriguez, Carlos Andrés
[没]2010.12.25. アメリカ合衆国,フロリダ,マイアミ
ベネズエラの政治家。大統領(在任 1974~79,1989~93)。ベネズエラ中央大学を卒業。民主行動党の党員となり,1947~48年下院議員兼内閣書記官を務めた。1952~58年のペレス・ヒメネス独裁政権下で国外に追放されたが,同政権崩壊後の 1958年に帰国,1958~74年下院議員を務めた。この間の 1962~63年にベタンクール政権の内務大臣,1968年には民主行動党の書記長となった。1973年大統領選挙を制し,1974~79年大統領を務め,南北問題の南側代表として国際機関で活動するとともに,1976年1月外国資本の石油会社を全面国有化するなど民族主義的な政策をとった。1973年の石油危機以後増大した石油による利益を武器に,ラテンアメリカや発展途上国での発言力を強めた。1979~89年上院議員。1988年大統領選挙で再選を果たしたが,経済情勢の悪化に伴い厳しい緊縮政策を打ち出し,1989年2月のカラカス暴動を招いた。1993年公金不正流用疑惑をうけて最高裁判所により罷免され,1994~96年自宅軟禁下に置かれ,1999年アメリカ合衆国に亡命した。
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