ホウケイ酸塩ガラス(読み)ほうけいさんえんがらす(その他表記)borosilicate glass

日本大百科全書(ニッポニカ) 「ホウケイ酸塩ガラス」の意味・わかりやすい解説

ホウケイ酸塩ガラス
ほうけいさんえんがらす
borosilicate glass

二酸化ケイ素主成分とし、これにホウ酸とアルカリ金属酸化物を加えた組成からなるガラス。ボロシリケイトガラスともいう。ガラスに光が入射した際の波長の違いにより生じる色収差を低減するために、ソーダガラスにホウ酸を添加したのが、ボロシリケイトガラスの始まりである。ホウ酸を添加することで、アルカリ金属酸化物の添加量を低減できるため、化学耐久性に優れている。また、通常のソーダガラスに比べて熱膨張係数が著しく小さくなるため、耐熱ガラスとして加熱冷却を繰り返す理化学用ガラス器具や熱収縮の小さいガラスとして液晶用ディスプレーガラスに応用されている。その他、温度計用ガラスや水銀灯の電球管などいろいろな用途に使われている。

[伊藤節郎]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

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