日本大百科全書(ニッポニカ) 「ボエイコフ」の意味・わかりやすい解説
ボエイコフ
ぼえいこふ
Александр Иванович Воейков/Aleksandr Ivanovich Voeykov
(1842―1916)
ロシアの地理学者、気候学・水文学(すいもんがく)者。1882年にペテルブルグ大学教授となり、自然地理学とくに気候学を中心として研究、講義を行った。南北アメリカ、インド、ジャワ島を旅行し、日本にも来訪して東北から九州を旅行し、日本の気候に関する著述もある。1916年、トルキスタンへの旅行の途次、マラリアにかかって客死した。著書には『空気の流動』(1874)、『地球の気候』(1887)、『雪層の土地への影響』(1889)、『気温と気象』(1889)などがある。1880年代の河川の型の研究では第一人者であり、その研究の先駆者として有名。
[市川正巳]
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