ボリビア革命(読み)ボリビアかくめい(英語表記)La revolución boliviana

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「ボリビア革命」の意味・わかりやすい解説

ボリビア革命
ボリビアかくめい
La revolución boliviana

1952年にボリビアで起った革命。ラテンアメリカでの重要な社会革命の1つ。 52年4月ラパスその他の諸都市での武装蜂起軍事政権は崩壊し,民族革命運動 MNRの指導者 V.パス・エステンソロが大統領として迎えられ革命政権が成立した。パス・エステンソロ政権は 52~53年旧体制の打破と革命政権の維持を目指して,三大スズ鉱山の国有化,普通選挙法の制定,土地改革,旧軍隊の解体の四大改革を行なった。財政赤字や未曾有のインフレといった経済的難局を切抜けるために穏健な対外政策をとりアメリカ合衆国政府や国際通貨基金 IMFとの決裂を避けた。 1950年代末には労働者の間で政府の政策に対する不満が増大し,64年大統領選挙を前に鉱山労働者の指導者 J.レチンが民族革命運動を脱退,国民左翼革命党を結成するなど,民族革命運動の内部分裂が進んだ。労働者の反政府ストやデモの頻発を前にパス・エステンソロ政府は,1953年に再建され 60年代にアメリカの援助で近代化された軍に協力を求めた。軍の指導者 R.バリエントス・イ・オルトゥニョ将軍はいったん政府に協力したが,64年 11月軍事クーデターでパス・エステンソロを追放し,12年間続いたパス・エステンソロ政権は崩壊した。

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