最新 地学事典 「ボーキサイト鉱床」の解説
ボーキサイトこうしょう
ボーキサイト鉱床
bauxite deposit
ラテライト化作用により形成されるアルミナの風化残留鉱床。熱帯の風化作用で岩石中のアルカリ・アルカリ土類元素の溶脱,珪酸塩の分解が行われ,水に難溶性の鉄,アルミニウム水酸化物などが残留したもの。アルミニウム資源のほとんどはこのタイプ。鉱石の化学組成はAl2O3 50〜60%,Fe2O3 1〜25%,SiO2 1〜10%,TiO2 1〜15%,H2O 12〜30%。アルミナは主としてギブサイト,ベーマイトとして存在。カオリナイトなど粘土鉱物を鉱床下部に伴う。鉄は大部分ゲーサイト,珪酸の多くは粘土鉱物として含まれ,原岩に石英があれば鉱石中にも残る。原岩は特定の岩石である必要はないが,かすみ石閃長岩,石灰岩,頁岩,片麻岩,玄武岩などの例が多い。世界の埋蔵量は320億t(2021年)で,ギニア,オーストラリア,ブラジル,ジャマイカ,中国などに多い。2021年産量はオーストラリア(1.1億t),中国(0.86億t),ギニア(0.85億t)で,それぞれ世界生産の28%,22%,22%を占める。名称はフランスの地名Les Beauxにちなむ。
執筆者:嶋崎 吉彦・島崎 英彦・渡辺 寧
出典 平凡社「最新 地学事典」最新 地学事典について 情報

