化学的風化作用を受けた岩石や鉱床のなかで、難溶性の有用鉱物が残って形成された鉱床。単に残留鉱床ともいう。一般に火成岩が風化作用を受けると、その主要構成鉱物である橄欖(かんらん)石、輝石、長石は分解されて、アルカリ(Na,K)、アルカリ土類(Mg,Ca)、2価の鉄、ケイ酸(SiO2)イオンが流出する。この結果、風化帯には風化されにくい鉱物、および風化産物であるアルミニウムや3価の鉄に富む粘土鉱物と水酸化物が残る。大部分の風化残留鉱床は高温多湿のため風化が早く進む熱帯地方に分布する。
もし原岩に少量の自然金や錫石(すずいし)が含まれていると、これらが残って原地砂鉱床が形成されることがある。原岩が閃(せん)長岩のようにアルミニウムに富む場合はボーキサイト鉱床が生成する。また、超塩基性岩の場合は、橄欖石や輝石中に少量固溶するニッケルが、風化産物である蛇紋石中に濃集して珪(けい)ニッケル鉱床となる。熱帯あるいは亜熱帯の高温多湿地帯にはラテライトとよばれる鉄に富む赤色の風化土壌が広く発達している。これらのなかでとくに鉄に富むラテライトは鉄鉱石として利用される。また、ニッケルやコバルトに富む場合はラテライト型ニッケル鉱床とかラテライト型コバルト鉱床とよばれ、これらの資源の供給源となる。中国の南部には希土類(レア・アース)元素に富む花崗岩類が分布している。これが風化されて生成した粘土鉱物に希土類元素が吸着・濃集されて、イオン吸着型とよばれる鉱床が生成する。
[正路徹也]
⇒ 残留鉱床
出典 平凡社「最新 地学事典」最新 地学事典について 情報
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出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報
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