世界の観光地名がわかる事典 「ポツダムの新宮殿」の解説 ポツダムのしんきゅうでん【ポツダムの新宮殿】 ドイツ北東部、首都ベルリン(Berlin)の南西約30km、ブランデンブルク州の州都ポツダム(Potsdam)市街の西、サンスーシ公園(Sanssouci Park)にある宮殿群の一つ。同公園の西の端に位置し、東の端にあるサンスーシ宮殿からは、森の中を東西に走るハウプトアレー(メインの通り)を歩いて15~20分ほどのところにある。シャルロッテンホーフ宮殿からは1kmほどの場所に位置している。プロイセン王フリードリヒ2世(フリードリヒ大王、1712~1786年)は、シレジア地方(現ポーランド領)の領有をめぐり、女帝マリア・テレジアのオーストリアとの七年戦争(1756~1763年)を戦った。この戦いは引き分けに終わったが、まだ国の基盤が不安定であったため、国威発揚と戦争で疲弊(ひへい)した国内の経済効果をねらって計画され、建設された宮殿である。パリ郊外のベルサイユ宮殿をモデルに建設した後期バロック様式の宮殿は、1769年に完成した。完成後、儀式用の宮殿や迎賓館として使用された。宮殿内部には大理石回廊、貝殻の部屋、青い小部屋、赤いダマスクス部屋、緑のダマスクス部屋など200以上の部屋がある。内部はガイドツアーではなく、自由に見て回ることができる。 出典 講談社世界の観光地名がわかる事典について 情報