朝日日本歴史人物事典 「マトス」の解説
マトス
生年:1572頃
ポルトガル人イエズス会士。慶長5(1600)年来日,長崎でトードス・オス・サントス教会にあった修練院における修練長補佐を経て,筑前国(福岡県)秋月の教会主任として柳川,博多のキリシタンを指導した後,管区長カルヴァリョの秘書。同18年から京都の院長に着任したが,翌年江戸幕府の追放令によって長崎に下った。同年10月長崎で開かれた管区会議で,日本の状況を報告する管区代表に選ばれ,11月追放される宣教師とともにマカオへ渡り,1617年ローマに到着,任務を果たした。再び日本に戻ることを願いながら,遂にマカオのコレジョ(学院)で没したが,その間,日本および中国の巡察師に任じられている。<参考文献>J.F.Schu¨tte《Textus Catalogorum Japoniae 1553~1654》
(片岡千鶴子)
出典 朝日日本歴史人物事典:(株)朝日新聞出版朝日日本歴史人物事典について 情報