ペルナンブコ(英語表記)Pernambuco

改訂新版 世界大百科事典 「ペルナンブコ」の意味・わかりやすい解説

ペルナンブコ[州]
Pernambuco

ブラジル北東部の州。面積9万8281km2(全国土の1.16%)。人口791万8344(2000)。州都レシフェ。沿岸部で熱帯的,内陸部では半乾燥的である。降雨量は,沿岸部で1250~1500mm,内陸部で650~1000mmであるが,500mm以下のところもある。州面積の88%は〈干ばつ多角形〉と呼ばれる地域に含まれ,植生カーチンガ83.4%,熱帯雨林14%,沿岸植生2.6%である。河川急傾斜のため,雨季には奔流となり,乾季には一部で表流が消滅する。サン・フランシスコ川がバイア州との境界をなす。1535年,ドゥアルテ・コエーリョが広大なカピタニアを受封して入植を開始した。1630年から54年まで一時オランダ人の支配下におかれたことがある。現在,砂糖生産は1600万t(全国2位,1978),内陸の乾燥地帯では牧畜が行われ,就業人口の57%は第1次産業に従事している。州都レシフェはサルバドルと並び,ブラジル北東部の商工業の中心地である。
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日本大百科全書(ニッポニカ) 「ペルナンブコ」の意味・わかりやすい解説

ペルナンブコ(ブラジルの州)
ぺるなんぶこ
Pernambuco

ブラジル北東部の州。面積9万8937.8平方キロメートル(1996)、人口791万8344(2000)。州の東部、大西洋岸沿いの幅数十キロメートルの平野は熱帯湿潤気候で、16世紀以来サトウキビのプランテーション地帯として知られ、州都レシフェおよびその周辺では、繊維、食品、化学などの工業も発達している。残りの大部分の地域は標高数百メートルのボルボレマ高原上にあり、有刺低木林が茂る半乾燥気候下でウシを中心とした粗放的な牧畜が営まれている。一部には、国内有数の生産量を誇るトマトや、綿花サイザルアサタマネギなどの大規模栽培地もみられる。

[松本栄次]


ペルナンブコ(レシフェ)
ぺるなんぶこ
Pernambuco

ブラジル北東部、ペルナンブコ州の州都レシフェの旧称

[編集部]

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