ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「ミナミイセエビ」の意味・わかりやすい解説 ミナミイセエビJasus novaehollandiae 軟甲綱十脚目イセエビ科。体長 30cmになる大型種。基本的な体形はイセエビに似ているが,腹部の背面に鱗状の浮彫模様がある。ミナミイセエビ属 Jasus には 8種が含まれ,いずれも南半球産で,水産業上の重要種である。なかでもオーストラリア南部に分布する本種,ニュージーランド産の J. edwardsii および南アフリカ共和国産の J. lalandii の産額は多く,日本には冷凍品も活エビも輸入されている。これらの形態はよく似ているが,腹部の彫刻の密度が種ごとに異なるほか,南ア産の種では腹部第1節の前半にも彫刻があり,また,ニュージーランド産の種では触角に黄白色の帯がない。イセエビ属 Panulirus には第2触角の基部に発音器があり,ぎーぎーという摩擦音を発するが,ミナミイセエビ属には発音器がない。(→甲殻類,十脚類,節足動物,軟甲類) 出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報 Sponserd by