日本大百科全書(ニッポニカ) 「ミヤマハタザオ」の意味・わかりやすい解説
ミヤマハタザオ
みやまはたざお / 深山旗竿
[学] Arabidopsis kamchatica (DC.) K.Shimizu et Kudoh subsp. kamchatica
Arabis lyrata L. var. kamchatica Fisch.
アブラナ科(APG分類:アブラナ科)の多年草。茎は下部から分枝し、高さ15~35センチメートル。根際(ねぎわ)の葉は長さ3~5センチメートル、羽状に深く裂け、先端の裂片は大きく、両面に軟毛がある。茎葉は線形、全縁で基部はしだいに細まり、毛はない。4~8月、白色花を開く。果実は上向きにつく。亜高山の砂礫(されき)地に生え、北海道から四国、台湾から中国およびカムチャツカ、アラスカ、北アメリカに分布する。基本種は全体に毛が多く、北アメリカに分布するArabis lyrataとされていたが、現在は別種とされている。
[小林純子 2020年12月11日]