ムギセンノウ(読み)ムギセンノウ(その他表記)Agrostemma githago ; corn cockle; purple cockle

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「ムギセンノウ」の意味・わかりやすい解説

ムギセンノウ(麦仙翁)
ムギセンノウ
Agrostemma githago ; corn cockle; purple cockle

ムギナデシコともいう。ナデシコ科一年草。ヨーロッパ原産で観賞用として栽培される。茎は直立して高さ 60~80cmに達する。細く長い線形または線状披針形の葉を対生する。全草に長い毛が目立つ。初夏,枝先の葉腋から長い花柄を出し,紫色または桃赤色の花を1個ずつつける。萼片 (がくへん) は5枚で,下部で癒着して筒状になる。花弁は5枚で萼片より短い。おしべは 10本,花柱は5本ある。果実は卵形蒴果で先端が5裂し,宿存性の萼に包まれる。花径5~8cmになる大輪品種もある。秋に種子をまき,日当りのよい場所で育てる。じょうぶで土質は特に選ばない。草丈が伸びると倒伏することがあるので,早めに支柱を立てるとよい。こぼれ種からもよく繁殖する。

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世界大百科事典(旧版)内のムギセンノウの言及

【センノウ(仙翁)】より

…ガンピL.coronata Thunb.はセンノウに比べ,葉の幅がより広く,花弁の先は浅い数多くの裂片に切れ込む。ムギセンノウAgrostemma githago L.(英名corn cockle,corn campion,crown‐of‐the‐field,corn rose,rose campion)はヨーロッパ原産の一年草で,ときにセンノウ属に入れられることもある。茎は高さ約50cm,よく分枝し,枝の先に1花をつける。…

※「ムギセンノウ」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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