デジタル大辞泉
「むさくさ」の意味・読み・例文・類語
むさ‐くさ
[副]
1 気持ちが沈んで晴れないさま。むしゃくしゃ。
「気ガ―シテタマラナイ」〈和英語林集成〉
2 毛などが乱れ生えているさま。もじゃもじゃ。
「―としたお髭」〈浮・男色大鑑・七〉
3 度を越してやたらに行うさま。むちゃくちゃ。
「七草を―たたく朝かな/慶友」〈毛吹草〉
[形動]まったく常識をはずれているさま。でたらめ。むちゃくちゃ。
「―ナコトヲ言ウ」〈日葡〉
出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例
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むさ‐くさ
- [ 1 ] 〘 副詞 〙 ( 「と」を伴って用いることもある )
- ① 毛などが多く乱れているさまを表わす語。むしゃくしゃ。
- [初出の実例]「むさくさとはへ茂りけりぜうか髭〈二郎八〉」(出典:俳諧・ゆめみ草(1656)夏)
- ② むさくるしいさまを表わす語。
- [初出の実例]「むさくさした唐人などを相手にする丸山とはちがひ」(出典:浮世草子・御伽名代紙衣(1738)一)
- ③ 気持が沈んで晴れないさまを表わす語。
- [初出の実例]「籠(かご)にかふもいまだちいさき雀にて いとうつくしき姫のむさくさ」(出典:俳諧・望一千句(1649)三)
- 「むさくさとせし迷ひを晴れなん」(出典:浮世草子・世間長者形気(1754)五)
- ④ 秩序なくやたらにしゃべったり行なったりするさまを表わす語。むちゃくちゃに。
- [初出の実例]「六七はいのふでから、そろそろ、むさくさ云也」(出典:天理本狂言・悪太郎(室町末‐近世初))
- [ 2 ] 〘 形容動詞ナリ活用 〙 無謀であるさま。でたらめであるさま。むちゃくちゃ。
- [初出の実例]「Musacusana(ムサクサナ) ウマノリニ ユキヤウタ。〈略〉 Musacusana(ムサクサナ) コトヲ ユウ、または、スル」(出典:日葡辞書(1603‐04))
- [ 3 ] 気持が晴れないこと。鬱憤。
- [初出の実例]「すぢりもぢれる心むつかし ほとほるか子はむさくさをいひ出て〈日如〉」(出典:俳諧・鷹筑波(1638)一)
出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例
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