ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「ムワッヒド朝美術」の意味・わかりやすい解説 ムワッヒド朝美術ムワッヒドちょうびじゅつAlmohad art 12世紀前半からおよそ 1世紀の間,モロッコを中心としたマグレブ地方,およびスペイン南部で展開したムワッヒド朝下のイスラム美術。チンマルの大モスク,マラケシュのクトゥビーヤ・モスク,ラバトのハサン・モスクなどが代表的遺構。中庭が小さいこと,礼拝室内にカイラワーンのモスクと同様の T字形配置の中央廊構成がみられることなどが平面上の特色。セビリアのヒラルダの塔と呼ばれるミナレットも古典的傑作(→セビリア大聖堂)。マラケシュやラバトの城門にみられる多弁形アーチを組み合わせた簡素で力強い装飾は,マグレブ様式独特のもの。13世紀以後,幾何学文の絹織物も織られている。 出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報 Sponserd by