日本大百科全書(ニッポニカ) 「メイヤック」の意味・わかりやすい解説
メイヤック
めいやっく
Henri Meillhac
(1831―1897)
フランスの劇作家。パリ生まれ。第二帝政初期に自作が上演されたのを契機に、単独あるいは友人アレビーLudovic Halévy(1834―1908)と共作で同時代の風俗を機知と皮肉で抜粋した喜劇台本を書いた。とくにオッフェンバックの作曲でオペレッタとして上演の『美しきエレーヌ』La Belle Hélène(1864)、『パリの生活』La Vie Parisienne(1866)などは、1867年の万国博覧会の内外観光客を魅了し、劇場は爆笑でにぎわった。その後も『フルーフルー』(1869)、『わたしのいとこ』(1890)などの喜劇で好評を博した。71年の帝政崩壊後のビゼー作曲『カルメン』(1875初演)の台本も代表作として知られる。アカデミー会員。
[本庄桂輔]