ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「メディチ磁器」の意味・わかりやすい解説 メディチ磁器メディチじきMedici porcelain 1575年頃~83年までフランチェスコ・マリア・デ・メディチによって,フィレンツェのボボリ庭園内の窯で製作された擬似磁器。ケイ砂,ガラス,水晶粉,ファエンツァの白陶土,ビセンツァの粘土を混合した素地に錫釉をかけて仕上げてあり,外観は磁器に酷似しているためメディチ磁器と呼ばれた。様式は中国磁器,ペルシア陶器,イタリア・マジョリカの影響がみられる混合形式で,コバルトブルーの染付が多い。現存例は約 40点あり,ほかに若干の未確認作品がある。 出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報 Sponserd by