ファエンツァ(読み)ふぁえんつぁ(英語表記)Faenza

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「ファエンツァ」の意味・わかりやすい解説

ファエンツァ
Faenza

イタリア北部,エミリアロマーニャ州ラベンナ県の工業都市。ボローニャ南東約 49km,ラモーネ川にのぞみ,エミリア街道の要地を占める。古代にはファウェンティアと呼ばれた都市で,12世紀初期には独立の都市に成長。スペインマヨルカ島から導入された陶器の製造によって有名。ファイアンス陶器の名はここの地名に由来する。その生産は 12世紀に始り,15~16世紀には頂点に達した。現在も陶器のほか金・銅細工,機械,繊維工業などが行われ,果物ワイン集散地。国際陶器博物館がある。人口5万 3577 (1991推計) 。

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「ファエンツァ」の意味・わかりやすい解説

ファエンツァ
ふぁえんつぁ
Faenza

イタリア北東部、エミリア・ロマーニャ州ラベンナ県の都市。人口5万3369(2001国勢調査速報値)。ラモーネ川沿いに位置し、エミリア街道とファエンティーナ街道の結節点をなす。15世紀以来マジョリカ陶器の主産地として有名である。1908年に国際陶器博物館が建てられ、多く作品が陳列されている。主産業は農業であるが、天然ガス産出が重要度を高めつつある。

[堺 憲一]

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