日本大百科全書(ニッポニカ) 「メドラ」の意味・わかりやすい解説
メドラ
めどら
medlar
[学] Mespilus germanica L.
バラ科(APG分類:バラ科)の小高木または叢(そう)状低木。和名セイヨウカリン。ヨーロッパ中・南部からカフカス原産。枝に刺(とげ)があるものと刺がないものがある。葉は無柄で披針(ひしん)状長円形、毛があり、鋭い鋸歯(きょし)がある。花は新梢(しんしょう)の先端に単生し、白または淡紅色。花柱は5本、雄しべは多数。子房は五室で、宿存萼(がく)がある果実を結ぶ。10月下旬から11月上旬に採果し、後熟(採取したあとに熟させる)を待ち、生食またはゼリーとする。多数の品種があるが、ダッチやホーランディッシュは種子のある大果品種で、ノッチンガムは種子のない小果品種である。
[飯塚宗夫 2020年1月21日]