食の医学館 「モチ・モチ米」の解説
もちもちごめ【モチ・モチ米】
《栄養と働き&調理のポイント》
うるち米とモチ米のちがいは、でんぷんのアミロース含有量です。
モチ米はうるち米にくらべてその含有量が少なく、粘りが強いのが特徴です。
○栄養成分としての働き
糖質が主成分で、たんぱく質、脂質、ビタミン、ミネラル、食物繊維を含みます。
○漢方的な働き
効能としては体をあたためる作用がよく知られています。うるち米にもその作用はありますが、モチ米のほうが効果が高いのです。
昔から元気のでる食品として知られ、病中病後の体力回復や母乳の出をよくするなどの効能もあります。
冷えからくる下痢(げり)、疲れやすい人、おねしょをする子どもが食べると改善が期待できるといわれています。
モチ米は、蒸(む)して杵(きね)と臼(うす)でついたモチとして食べたり、アズキなどといっしょに炊いて赤飯として食べるのが一般的です。
授乳期の女性は、油で炒(いた)めたとうふ、根菜類、肉類などをだし汁で煮て、酒、しょうゆ、塩で味付けをしたけんちん汁にモチを加え、やわらかくして食べるといいでしょう。
排尿を抑える作用があるので、子どものおねしょには、モチ米をおこわやおかゆにして食べさせましょう。
○注意すべきこと
柿、メロン、ミカンなど、体を冷やす作用のある食べものといっしょに食べると、体をあたためる効果が相殺されます。