精選版 日本国語大辞典 「ものかしら」の意味・読み・例文・類語 もの‐かしら 〘 連語 〙 ( 「ものかしらん」の変化した語。現代では主に女性が使う )① ( 「…ものかしら」の形で活用語の連体形、「…たものかしら」の形で動詞の連用形を受けて ) 軽い疑問・疑念が残る、という気持を表わす。…かどうか疑問である。[初出の実例]「一体結婚を、そう容易(たやす)く考えて構わないものか知(シ)ら」(出典:明暗(1916)〈夏目漱石〉三〇)② 活用語の連体形を受けて、驚きを表わす。「世間ってこんなにも冷たいものかしら」③ 「…たものかしら」の形で動詞を受けて、何が適当なのかわからず迷っていることを表わす。[初出の実例]「もうすこし書かせて下さい。でも、何を書いたものかしら?」(出典:美しい村(1933‐34)〈堀辰雄〉序曲)④ 「…ないものかしら」の形で動詞を受けて、おだやかな願望を表わす。[初出の実例]「楽(たのし)く生活(くら)す事は出来ないものか知ら?」(出典:はやり唄(1902)〈小杉天外〉七) 出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例