ヤブシメジ(読み)ヤブシメジ(その他表記)Clitocybe acromelalga

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「ヤブシメジ」の意味・わかりやすい解説

ヤブシメジ(藪占地)
ヤブシメジ
Clitocybe acromelalga

担子菌類マツタケ目シメジタケ科。ドクササコ (毒笹子) ,ヤケドキン (火傷菌) ともいう。秋に,マダケの林 (まれにタケ林以外にもみられる) に孤生または数個ずつ叢生する。子実体は直径5~10cm,浅い漏斗形。傘の表面は湿っているときにはやや粘りけがあり,色は初め橙黄色,のちに黄赤褐色になる。裏面ひだは成熟すると淡黄褐色。柄は太さ5~15mm,高さ4~8cmで,基部はやや太くなっている。胞子紋は白色。このキノコを食べると数日後,手足末端火傷を負ったような激痛が起り,重症のときは数週間継続して非常に苦しむ。生命には別状ないとされている。本州の各地に分布する。

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「ヤブシメジ」の意味・わかりやすい解説

ヤブシメジ
やぶしめじ / 藪占地

毒キノコであるドクササコの別名竹林や笹(ささ)やぶに発生することが多いことからこの名がある。外観は食用キノコに多いタイプを示すため、毒の語を冠して警戒心を高めたいという意図から、ドクササコが正式和名となっている。

[今関六也]

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