ユウレイガニ(その他表記)Retropluma denticulata

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「ユウレイガニ」の意味・わかりやすい解説

ユウレイガニ
Retropluma denticulata

軟甲綱十脚目ユウレイガニ科 Retroplumidae。甲幅約 1cm。甲の輪郭は幅の狭い楕円形に近い。甲面は平坦,無毛で,横に走る 3本の稜で等しく 4分割されるが,中央の稜は甲の中央部では不明瞭である。額は狭い三角形で,その左右眼柄が位置する。どの個体も右側の鋏脚が大きく,その掌部がふくらんでいる。左側の鋏脚の掌部は細く,指部も細長くて内側に湾曲している。前 3対の歩脚は長いが,第4対は糸状で,毛で縁どられる。本州中部以南九州までの太平洋岸,日本海南部およびフィリピンに分布し,水深 50~100mの泥底にすむ。ユウレイガニ科は 2属 10種が知られているが,日本産は本種のみである。(→甲殻類十脚類節足動物軟甲類

ユウレイガニ

「スナガニ」のページをご覧ください。

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

今日のキーワード

苦肉の策

敵を欺くために、自分の身や味方を苦しめてまで行うはかりごと。また、苦しまぎれに考え出した手立て。苦肉の謀はかりごと。「苦肉の策を講じる」...

苦肉の策の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android