よいち

精選版 日本国語大辞典 「よいち」の意味・読み・例文・類語

よい‐ちよひ‥

  1. 〘 名詞 〙 ( 宵風の意 ) 北海道から青森県にかけての地方で、日中は風がなぎ、夜になって風立つことをいう。

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例

日本歴史地名大系 「よいち」の解説

ヨイチ
よいち

漢字表記地名「余市」のもととなったアイヌ語に由来する地名。コタン名のほか、場所(領)や河川の名称としてみえる。また場所としては時代により上ヨイチ・下ヨイチと分けて扱われたが、上ヨイチはイヨチ、下ヨイチはモエレをいう場合もあった。「ヨイチヱソ」(「正保日本図」高木崇世芝氏蔵)、「よいち」(元禄郷帳・享保十二年所附)、「ヨイチ」(蝦夷志・地名考并里程記)、「ヨエチ」(板本「西蝦夷日誌」)などと記され、漢字表記では「与依地」(新羅之記録・松前旧事記)、「与市(蝦夷蜂起・津軽一統志)、「与一」(狄蜂起集書)などがみられる。「地名考并里程記」では「夷語イヨチなり。ユウヲチの略語にて、則、温泉の有る所と訳す」と説いている。板本「西蝦夷日誌」も「名義はイウヲチなり。イウとは温泉の事、ヲチはある、此水源に温泉有故号る」という。「廻浦日記」に「ヨイチは此川の有る沢の名にして、当所はモヱレが地名なるべし」とある。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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