ランメルスベルク鉱山と古都ゴスラーとオーバーハルツ水利管理システム(読み)ランメルスベルクこうざんとことゴスラーとオーバーハルツすいりかんりシステム

世界遺産詳解 の解説

ランメルスベルクこうざんとことゴスラーとオーバーハルツすいりかんりシステム【ランメルスベルク鉱山と古都ゴスラーとオーバーハルツ水利管理システム】

1992年に登録、2008年、2010年に登録内容が変更されたドイツの世界遺産(文化遺産)。ゴスラーはニーダーザクセン州ハルツ山麗にある古都で、ランメルスベルク鉱山はゴスラーの南東に位置する。鉱山の歴史は古く、採掘は1000年以上前に始まった。11世紀初頭には、鉱山から採掘された銀により貨幣が作られ、ハインリヒ2世の宮殿が建設され、宮殿で帝国議会が開かれるようになり、神聖ローマ帝国の重要な拠点となった。やがて本格的な鉱山経営が行われるようになると、ゴスラーは銀、銅、錫、鉛、金などの産出によって潤い、1253年には自由都市となりハンザ同盟に加わった。埋蔵量は豊富で、鉱脈が枯渇したのは1980年代、閉鎖は1988年である。1000年以上も採掘できた歴史的に貴重な鉱山であり、優れた鉱山技術の遺産が残されていること、また、中世の建築が立ち並ぶ旧市街は鉱山都市の往時繁栄を今に伝えていることなどが評価され、世界遺産に登録された。2010年にオーバーハルツ水利管理システムが追加登録された。◇英名はMines of Rammelsberg, Historic Town of Goslar and Upper Harz Water Management System

出典 講談社世界遺産詳解について 情報

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