ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「リドルフィ陰謀事件」の意味・わかりやすい解説 リドルフィ陰謀事件リドルフィいんぼうじけんRidolfi Conspiracy 1571年にイギリスで起った女王エリザベス1世廃位の旧教徒陰謀事件。主謀者は,スコットランドのロス司教としてメアリー・スチュアートの宗教政策上の助言者をつとめ,69年からメアリーを代表する大使としてロンドンに来ていたジョン・レズリーであったが,事件は彼の代理人として行動したフィレンツェ生れの銀行家ロベルト・リドルフィの名で呼ばれる。内容はネーデルラントからアルバ公指揮のスペイン軍がイギリスに侵入し,これに呼応してイギリスの旧教徒も蜂起し,エリザベス1世を廃位して代りにメアリー・スチュアートを即位させ,しかも彼女を旧教徒の4代ノーフォーク (公)と結婚させようというもの。リドルフィは,大陸に旅行して教皇ピウス5世,フェリペ2世,アルバ公に援助を求めた。しかし彼の密使がドーバーでつかまったことから陰謀は露見し,多くの逮捕者が出,ノーフォーク公は処刑された。レズリーも逮捕,投獄されたが,73年イギリス退去の条件で釈放され,おりから旅の途上にあったリドルフィはフィレンツェに帰った。 出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報 Sponserd by