リュウ・うえ・うけ

普及版 字通 「リュウ・うえ・うけ」の読み・字形・画数・意味


15画

[字音] リュウ(リウ)
[字訓] うえ・うけ

[説文解字]

[字形] 形声
声符は留(りゆう)。留は溜り水。山川の水の落ちたまる所にしかける「うえ」をいう。〔説文〕七下に「曲梁、寡(こう)、魚の留まるなり。网留に從ふ。留は亦聲なり」とする。留は水たまりのようなところをいう。〔爾雅、釈器〕にこれを「(りふ)(やもめ)の」とよんでいる。懿行の〔爾雅義〕に、寡婦の合音は婦の合音をとするが、その音を導くために、特にこのような表記をしたとは考えがたい。は句曲の意をとるもので、の形状よりしていう。〔詩、小雅、大田〕に「彼に秉(いへい)り 此(ここ)に滯穗(たいすい)り 伊(こ)れ寡の利なり」とあって、落穂拾いを寡婦の権利として与えていることからいえば、山川の特定のところにうえをかけることも、寡婦の特権とされていたのであろう。〔詩、風、谷風〕〔詩、小雅、谷風〕はともに遺棄された婦人のことを歌う詩であるが、その定型的な表現として「我が梁(りやう)にくこと毋(なか)れ 我がを發(ひら)くこと毋れ 我が躬(み)すら(い)れられざるに 我が後を恤(あは)れむに遑(いとま)あらんや」という句がある。離婚の後にも、その権利は遺留分として認められていたのであろう。字はまたに作る。婁は細かく編みあげたものをいう。

[訓義]
1. うえ、うけ、魚
2. 字はまたに作る。

[古辞書の訓]
名義抄 アト・ヤナ 〔字鏡集 アジロ・ヤナ・アト

[下接語]
・魚・布

出典 平凡社「普及版 字通」普及版 字通について 情報

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