リュッケルト(英語表記)Friedrich Rückert

改訂新版 世界大百科事典 「リュッケルト」の意味・わかりやすい解説

リュッケルト
Friedrich Rückert
生没年:1788-1866

ドイツ詩人東洋学者。後期ロマン派に属する。愛国主義的立場からナポレオン軍への反抗をうたった〈鎧をつけたソネット〉を含む《ドイツ詩集》(1814)で名を成す。ハイデルベルクなどで東洋学を学び,アラビア語ペルシア語に通じて大学教授となり,これらの国の文学の翻訳紹介に功績をあげた。アラブ・ペルシア詩のガザル詩形をドイツ詩に応用するなど,技巧を凝らした詩を書く。
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日本大百科全書(ニッポニカ) 「リュッケルト」の意味・わかりやすい解説

リュッケルト
りゅっけると
Friedrich Rückert
(1788―1866)

ドイツの詩人、東洋学者。フランケン地方に生まれ、後期ロマン派の愛国詩人として出発した。解放戦争の時代に『フライムント・ライマルのドイツ詩集』(1814)を出して注目された。その後エルランゲン大学、ベルリン大学の東洋語教授となり、近東叙情詩を翻訳紹介する一方自らも数々の流麗な叙情詩を発表した。『亡き子を偲(しの)ぶ歌』(1872)などマーラーの優れた歌曲によってもこの詩人の名前は広く親しまれている。

[松本道介]

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世界大百科事典(旧版)内のリュッケルトの言及

【亡き子をしのぶ歌】より

G.マーラーのオーケストラ伴奏付歌曲。F.リュッケルトがわが子の死を悼みつつ書いた400編の詩のうちの5編をテキストとする。1901年から04年にかけて作曲。…

※「リュッケルト」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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