リョウ苦土鉱(読み)りょうくどこう

改訂新版 世界大百科事典 「リョウ苦土鉱」の意味・わかりやすい解説

リョウ(菱)苦土鉱 (りょうくどこう)

マグネサイトmagnesiteともいう。化学成分はMgCO3鉱物で,Mgの一部は,しばしばFeと置換されている。六方晶系に属し,通常は塊状,粒状ないし緻密で土状をなす。結晶はまれであるが,ときに短柱状,菱面体状などを示すことがある。比重3.0~3.1,モース硬度3.5~4.5,へき開は{1011}に完全,白色ないし灰白色,帯黄色,褐色で,透明ないし不透明。Feの置換量の増加に伴い屈折率および複屈折が増大する。紫外線の下で,ときに緑色ないし青色蛍光,リン光を発する。冷塩酸には溶けないが熱塩酸には発泡して溶解する。滑石片岩蛇紋岩など,Mgに富む岩石中に脈状をなして産出することや,層状をなして広く発達することもある(中国東北の大石橋)。煆焼(かしよう)してつくったマグネシアMgOは,耐火材料として欠くことができない。
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出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報

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