リンデマン(その他表記)Lindeman, Raymond

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「リンデマン」の意味・わかりやすい解説

リンデマン
Lindeman, Raymond

[生]?
[没]1942
アメリカの生態学者。 C.エルトンの創出した食物連鎖概念を発展させ,エネルギー転流の理論を提唱した (1942) 。彼は食物がもつエネルギー源としての性質に注目。まず緑色植物が行う光合成の働きによって,太陽光線のなかの光エネルギーがデンプン分子の化学エネルギーへと形を変えられる。これが無機界から生物界へエネルギーの流入する段階である。次に,植物にたくわえられたデンプンを草食動物が食べることにより,エネルギーは植物界から動物界に受渡され,あとは動物種間の食物連鎖を通じて動物界をエネルギーが転流していく。彼の理論により,動植物間,さらに生物界と無機界とがエネルギーの授受を介して関連づけられ,生態系を構成する各要素の間の関係を統一的に表現することが可能となった。

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