世界大百科事典 第2版の解説
出典 株式会社平凡社世界大百科事典 第2版について 情報
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植物性の食物を摂取する動物をさす。このような食性を草食性という。この食性の動物に植食動物の語をあてて、草本植物を食べるものに限定してこの語を用いる場合もある。植物性の食物には、葉、枝、幹、果実、根、花と花粉、蜜(みつ)、藻体などさまざまな形態があり、同じ分類群の草食動物のなかでも摂食器官や消化器官は食物に応じて多様な形態をしている。たとえば、反芻(はんすう)を行う有蹄(ゆうてい)類では胃が大きく分室している。また、ウサギは盲腸が著しく大きい。しかし普遍的な特徴もある。一般に草食動物の腸は体の大きさに比べて長く、この特徴は哺乳(ほにゅう)類だけでなく魚類にも当てはまる。臼歯(きゅうし)が文字どおり臼(うす)状なのは哺乳類に一般的である。植物質は繊維質などが多いために消化しにくい。大きな消化器官や臼状の歯はそれに対して発達したものである。消化方法にも特異なものがある。有蹄類の反芻やウサギ、ネズミなどの糞(ふん)の再食がそれである。
草食動物は生態系のなかでは一次消費者であり、植物の生産した有機物質を摂取する一方、肉食動物に食べられるか、またその死体や排出物が分解されることによって物質の流れを形成している。植物は活発に移動しないので草食動物は容易に食物を得られるが、家畜の過放牧や昆虫の大発生による草木や作物の食害以外には、極度に植物を減らすことは少ない。草食動物の個体数は、肉食動物による捕食や、植物の量、また同種・異種の草食動物との競争などによって増減する。たとえば、プラタナスやサクラなどの街路樹を食い荒らすアメリカシロヒトリは、その幼虫期に小鳥やアシナガバチの捕食によって死亡率が高くなることが知られている。
[高村健二]
出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報
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