レイノルズの相似法則
レイノルズのそうじほうそく
Reynolds' law of similitude
固体境界をもつ非圧縮性流体の流れで,境界の形が互いに相似な二つの流れを考えると,もし二つの流れのレイノルズ数 R=LU/ν (L は流れの代表的な長さ,U は代表的な速度,νは流体の動粘性率) が相等しければ,流れの場全体が力学的に相似になる。すなわち,長さと時間の単位を適当に変えれば,二つの流れは完全に一致する。これをレイノルズの相似法則という。この法則は 1879年に O.レイノルズによって見出された。この法則によって,たとえば,実際の流れと同じ流体を用いて,長さを 10分の1に縮めた模型実験を行なうとすると,実際に相似の流れを得るためには,流速を 10倍にするか,流体の粘性率を 10分の1にしなければならないことがわかる。
出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報
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法則の辞典
「レイノルズの相似法則」の解説
レイノルズの相似法則【Reynolds' law of similarity】
幾何学的に相似の形を有し,大きさだけが異なる二つの物体がそれぞれ異なる流体中を運動しているときに,それぞれの速度を V,v とし,両物体の任意の相対応する部分の大きさを D,d とし,流体の動的粘性率が ν,ν′ であって,

の関係が成立するならば,それぞれの流体の流れの様子は相等しい.なお,ここで VD/ν は無次元の数で,レイノルズ数*と呼ばれる.記号は Re で表す.
出典 朝倉書店法則の辞典について 情報
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