レインボー計画(読み)レインボーけいかく(その他表記)Rainbow Program

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「レインボー計画」の意味・わかりやすい解説

レインボー計画
レインボーけいかく
Rainbow Program

1939年 10月アメリカの F.ルーズベルト大統領が承認した,第2次世界大戦にのぞむアメリカの反枢軸グローバル戦略遂行計画のこと。それまでのアメリカは,太平洋戦略をオレンジ計画,大西洋戦略をレッド計画というように,カラー・ネームをつけ,別々に戦略を立てていた。これをレインボー計画によって総合体系化し,日本を打倒してもドイツが敗北しなければ戦争の結末はつかないという観点から,また当時日本とは戦争状態になかったので,ヨーロッパ・大西洋戦場を第1とし,極東,太平洋は従属的戦争とすると位置づけた。この計画は次の5項目から成る。 (1) モンロー主義を守り,アメリカの本土領土および海上交易を防護する。 (2) 太平洋地域の民主国家権威を保つ。 (3) 西太平洋の支配を確保する。 (4) 必要とあれば南アメリカおよび東部大西洋に任務部隊を送る。 (5) ドイツ,イタリアの敗北を決定的なものとするため,究極的にはアフリカあるいはヨーロッパへの派兵を考える。

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