レオビヒルド(読み)れおびひるど(英語表記)Leovigildo

日本大百科全書(ニッポニカ) 「レオビヒルド」の意味・わかりやすい解説

レオビヒルド
れおびひるど
Leovigildo
(?―586)

イベリア半島における西ゴート国王(在位568~586)。アンダルシア地方を支配するビザンティン帝国や、ガリシア地方に立てこもったゲルマン部族国家のスエビ王国、およびカンタブリア人、バスコ人などの諸勢力に対し、攻撃を加えて、自らの宗主権に屈服させた。これにより、西ゴート王国前代にない光彩を誇った。しかしアリウス派信仰に基づいて王国の宗教的統合を企図し、多数派のカトリック教徒を弾圧したため、実子エルメネヒルドHermenegildoの反乱を誘発した。この息子が処刑されたのち、後継者となったもう1人の息子レカレードRecaredo(在位586~601)は、正統派教義に基づく宗教的統合を推進した。

[本村凌二]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

今日のキーワード

マイナ保険証

マイナンバーカードを健康保険証として利用できるようにしたもの。マイナポータルなどで利用登録が必要。令和3年(2021)10月から本格運用開始。マイナンバー保険証。マイナンバーカード健康保険証。...

マイナ保険証の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android