レオンティエフ(その他表記)Leontief, Wassily W.

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「レオンティエフ」の意味・わかりやすい解説

レオンティエフ
Leontief, Wassily W.

[生]1906.8.5. ペテルブルグ
[没]1999.2.5. ニューヨーク
ロシア生れのアメリカの経済学者。 1925年レニングラード大学を卒業し,一時ゴスプランに勤めたが,のちドイツ,中国を経てアメリカに移り,31年以来ハーバード大学経済学部に勤務し,46年教授,48年からはハーバード経済研究所所長を兼任。 75年からニューヨーク大学教授。最大の業績は国民経済の産業構造を相互連関的にとらえようとした産業連関論の展開で,47年と 51年にアメリカの産業連関表を作成し,アメリカの輸出構造は生産の資本集約度の高さからみて資本集約的商品に特化しているはずであるのに,実際には労働集約的商品に傾斜していると指摘した (→レオンティエフの逆説 ) 。 1970年代に入ると環境汚染や資源問題にも強い関心を示し,アメリカ経済への政府の計画的介入の強化を主張した。 73年ノーベル経済学賞受賞。主著アメリカ経済の構造』 The Structure of American Economy1919~1929 (1941) ,『産業連関分析』 Input-Output Economics (66) ,編著『アメリカ経済構造の研究』 Studies in the Structure of the American Economy (53) 。

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